2010年02月27日

ibus-anthyでの親指シフト関係設定

ibus-anthyの開発者のfujiwaraさんが精力的なアップデートをしてくれていて、親指シフト関係はかなり充実してきています。

http://code.google.com/p/ibus/issues/detail?id=756&colspec=ID%20Component%20Type%20Status%20Priority%20Milestone%20Owner%20Summary&start=100
のコメント41のパッチを現在テスト中です。実際に使ってない人も感じがつかめるように、また、使う場合に役立つように、親指シフト関係の設定について以下、簡単に説明をしておきます。

まず最初は「システム」−「設定」−「キーボード」−「レイアウト」−「レイアウトのオプション」−「Japanese keyboard options」での設定です。
keyboard options

この「NICOLA-F style Backspace」にチェックをすると、KB231のように右手小指ホームポジション右が後退キーになっていないキーボードでも「右手小指ホームポジション右での後退」が有効になります。これはIMEが起動していなくても有効となります。

もう一つはibus-anthyの設定です。これはibus-anthyが起動している状態でibus-anthyのバーにある「i」をクリックすると出てきます。『全般」タブで「入力タイプ」を「親指シフト」にした上で「Thumb Keyboard」のタブをクリックすると次のような設定画面が出てきます。
ibus-anthy setup.jpg

ibus-anthyを前から使っている人は、選択する項目が増えているのに気づいたと思います。親指シフトキーに使うキーの選択、レイアウトの選択、シフトキーを使った拡張のタイプ、小指シフトによる半濁音入力を使うかどうかがあります。

これらをどのように組み合わせて(それとキーボードの選択も)使うと使いやすいかもあわせてテストしてみたいと思っています。選択肢が増えたので少し時間がかかるかもしれませんがご寛恕をお願いいたします。
posted by 杉田伸樹(ぎっちょん) at 22:42| Comment(8) | TrackBack(0) | ibus-anthy | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月15日

ibus-anthyでのキー入力の振る舞い(KB231版改定案)

ibus-anthy開発者のfujiwaraさんがこれまでの議論も参考に改訂版を作られました。さっそくKB231でテストしました。テスト結果に加えて、このブログでの他の方からのコメントも踏まえた動作案をまとめました。



今回テストしたのは、NICOLA-JとNICOLA-Fの2タイプです。両者のもっとも大きな違いは後退 (backspace) の位置の違いです。今回の動作確認では、このbackspaceの位置がIMEを起動していない場合もIMEが起動している場合と同じになるものだけを取り上げました。すなわち、NICOLA-Fを使う人はIME offでも右手小指ホームポジション右で後退を使い、NICOLA-Jを使う人はIME offでも右上隅の後退を使うとしました。

こうすることによりユーザーの選択への対応がかなり簡略化できます。もっと細かい設定をしたいユーザーもいるかもしれませんが、おそらく実用的なファーストステップとしては充分だと思われます。

結果の見方はこれまでと同様です。動作結果のうち、赤は修正が必要なもの、黄色は不要と思われるもの(入力が容易な他の方法がある)です。新たに緑を使いましたが(NICOLA-Jでの右下)、これはできれば変えた方が良いと思われます。

NICOLA-F, NICOLA-Jそれぞれについてazukiさんからのコメントにあるような拡張およびfujiwaraさんの考えた拡張を取り入れた動作案を示してあります。これらは現行のNICOLA配列とはぶつからないので、取り入れた上で実際に使うかどうかはユーザーに任せるというやり方が良いと考えます。

皆さんのコメントをお待ちしています。
ラベル:IBus-Anthy KB231
posted by 杉田伸樹(ぎっちょん) at 23:59| Comment(6) | TrackBack(0) | ibus-anthy | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月08日

ibus-anthyでのキー入力実験結果(続き)

前回に引き続き、今度はKB232を使って実験をしました。前回同様、手作業なのでエラーの可能性がありますこと、あらかじめお断りしておきます。なお、スプレッドシートのアップロードにどうやら問題があるようで、別のファイルが表示されてしまう可能性があります。タイトルが「keyboard behavior KB232 20100207」なら正しい表です。表の見方は前回と同様です。



KB232は「後退」キーが最初から右手小指ホームポジションの右に置かれています。NICOLA-F style backspaceを最初から実現していると言えます。ですからキーボードの設定でもNICOLA-F style backspaceをオフにしたままでNICOLA-Fの配列になります。

反対にNICOLA-J, NICOLA-Aとして使おうとするとちょっと設定が面倒なようです。

KB232を買うような人で「後退」キーがNICOLA-F styleでない場所の方が良いと思う人がどの程度いるか分かりませんが、そんなに多くないのではないかというのが私の見立てです。それだからといってそのような人たちのニーズを無視していいということではありませんが、このキーボードに関してはまずはNICOLA-Fでの動作をきちんと詰めることが先決のような気がします。
ラベル:IBus-Anthy KB232
posted by 杉田伸樹(ぎっちょん) at 00:26| Comment(0) | TrackBack(0) | ibus-anthy | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月06日

ibus-anthyでのキー入力実験結果

前回の記事でibus-anthyでのキー入力の一つの案を書きました。

開発者のfujiwaraさんが精力的に修正をされているので私も実験をしてみました。

使用したキーボードはKB231です。

Fedoraを新たにインストールしてibus-anthyをfujiwaraさんが作った最新版にアップデートしました。このところずっとubuntuばかり使っていたので、久しぶりにFedoraを使うのは少し緊張しました。

キー入力関係で設定する事項がいくつかあります。一つは「システム」-「設定」-「キーボード」の中にあるキーボードレイアウトオプションで「NICOLA-F style backspace」です。これをチェック(on)にすると、ibus-anthyが立ち上がっているかどうかに関係なく、右手小指ホームポジション右での後退を使うことができます。

もう一つは、ibus-anthyの設定の中にある「advanced」タブを開くと出てくる「Adjust input method layout to system keyboard layout」です。これをon/offできます。offの場合はさらにInput Method LayoutをNICOLA-J, NICOLA-A, NICOLA-Fから選べるようになっています。

これらの組み合わせでキー入力の結果がどのようになるかを実験してみました。全部手作業なので間違えている可能性がかなりあること、最初にお断りしておきます。



なお、タブの名前の解説は一番右にあるタブLegendに書いてあります。

表中で、赤い色になっているのは修正が必要だと思われるものです。黄色になっているのは間違いではないものの修正した方が良いと思われるものです。

ただし、すべての表について修正が必要かというと必ずしもそうでないのではないかと考えます。

親指シフトユーザーの間でもっとも意見が分かれるのが「右手小指ホームポジション右での後退」を使うかどうかなのではないかと私は考えます。これを使わないキー配列(例えばNICOLA-J)を使う人は、IMEがoffでもやはり「右手小指ホームポジション右での後退」を使わないと思うし、反対にNICOLA-Fを使う人はIMEがoffでも「右手小指ホームポジション右での後退」を使うのではないかと思います。

こうしたことから、この表の中では「F-off J」と「F-on F」がきちんとできていれば実用上は問題がないと考えられます。

以上がとりあえずの実験結果です。次はKB232を使ってみることにします。

[重要]
あれ、おかしいな。違ったスプレッドシートがアップロードされている。どうすればいいんだ???
[重要続き]
コメントにある通り、現在は正しいのが表示されているようです。スプレッドシートのタイトルが「keyboard behavior KB231 20100206」ならば正しいものです。
ラベル:IBus-Anthy KB231
posted by 杉田伸樹(ぎっちょん) at 23:49| Comment(4) | TrackBack(0) | ibus-anthy | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月03日

ibus-anthyでのキー入力の振る舞い(案)

前の記事でibus-anthyでの親指シフト入力の改善点を書きました。

こうした問題点の報告はどこにすれば分からなかったのですが、思い切ってGoogleにあるibusのグループに投稿したら、開発者の方からのレスポンスがありました。早速いろいろな改善の対応をされていて(私はアップデートのし方が分からなくてorzまだ試すには至っていない)、大変ありがたいことです。

現在この問題でのディスカッションはGoogleのibusグループのissue 756で続いています。
http://code.google.com/p/ibus/issues/detail?id=756&colspec=ID%20Component%20Type%20Status%20Priority%20Milestone%20Owner%20Summary&start=100

一番分かりにくいのが、キー入力をしたときに実際にどのような結果が出てくるかです。親指シフトキーボードを使った場合、難しいのが専用キーボードでも細かい違いがあること、また、キーボードの刻印と違った入力をしたい(例えばKB231でも右手小指ホームポジションの右を「後退」キーとして使いたい)というニーズがあることです。

そこで、KB231とKB232を使った場合に、どのようなキー入力の結果を期待するか考えてみました。現在ウィンドウズでJapanistを使って親指シフト入力をしている経験や、リナックスでのscim-anthyでの結果も参考にして作ってみました。

いくらかでも見やすくということで、スプレッドシートの枡目をキーに見立てた表の形式にしました。タブの名前はキーボードの種類、IMEを起動しているかどうか、右手小指ホームポジション右での後退を使う (NICOLA-F style backspace)かどうかを示すようにしました。

気をつけてやったつもりですが間違いがあるかもしれません。もしお気づきの点がありましたらコメントをお願いいたします。



[重要]
2月6日0015現在、この表はおかしくなっています。修正中ですのでお待ちください。
0025現在、復旧しました。なお、最初のバージョンにあった間違いを修正しました。

今回の表の埋め込みの技術は以下のサイトを参考にさせていただきました。感謝します。

おくまの部屋(新館)
「NICOLA F style backspace」設定時のキーの出力【スプレッドシート貼付けテスト】
http://okuma-shinkan.cocolog-nifty.com/newshinkan/2010/02/post-b0f1.html

IDEA*IDEA
GoogleスプレッドシートをWebサイトに貼り付ける方法
http://www.ideaxidea.com/archives/2009/10/how_to_embed_google_spreadsheet.html
posted by 杉田伸樹(ぎっちょん) at 20:28| Comment(6) | TrackBack(0) | ibus-anthy | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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